7割の親が陥る『教育迷子』から抜け出す唯一の方法は、本当に都会の塾なのか?—元中東駐在員の僻地パパが教える、誰も知らないブルーオーシャン戦略

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アッサラーム・アライクム!

元中東駐在員で、今は北海道の西側、日本海に面した僻地で小学生の息子を育てています、アブ・イサムです。いやはや、こちらの冬は本当に厳しい。先日も、息子と裏山に仕掛けた罠を見に行こうとしたら、一晩で膝まで積もった雪に行く手を阻まれました。結局、息子と二人で日が暮れるまで雪かきですよ。それでも、ふと空を見上げると、満点の星空が広がっている。こんな景色を見ていると、都会のネオンが恋しくなるどころか、ここで生きている実感に満たされるから不思議なものです。

さて、今日のテーマは少し挑戦的かもしれません。最近、非常に興味深い調査結果を目にしました。なんと、現代の親の約7割が「自分の教育方針に自信が持てない」「何が正解かわからない」という、いわゆる「教育迷子」の状態にあるというのです。あなたも、心のどこかでドキッとしませんでしたか?

都会では、子どもが生まれた瞬間から、熾烈な教育レースのゴングが鳴り響きます。早期英語教育に始まり、知育教室、有名小学校のお受験、そして中学受験のための進学塾…。隣のA君が公文を始めたと聞けば不安になり、B子ちゃんがプログラミング教室に通っていると聞けば焦る。まるで、誰かが作った「幸せになるためのチェックリスト」を、一つでも多く埋めようと躍起になっているかのようです。

でも、少しだけ立ち止まって考えてみてほしいのです。そのレースの先に、本当にあなたとお子さんの幸せはあるのでしょうか?隣の家のA君と同じ塾に通わせることが、本当にあなたの子どもにとっての「正解」なのでしょうか?

目次

結論:消耗する教育レースからの「戦略的撤退」こそが最強の答えだ

単刀直入に、私の結論を申し上げます。その、誰もが同じゴールを目指して消耗するだけのレッドオーシャン(競争の激しい市場)から抜け出すための最強の戦略は、勇気を持って「撤退」すること。そして、自分だけのブルーオーシャン(競争のない未開拓市場)を見つけ出すことです。

そして、私と私の家族にとって、そのブルーオーシャンこそが、この北海道の僻地への移住でした。

誤解しないでください。これは、競争からの「逃げ」ではありません。むしろ、誰よりも賢く、したたかに、自分の家族にとっての幸福を最大化するための、極めて合理的な「戦略」なのです。

なぜ僻地移住が「最強の教育戦略」だと断言できるのか

「僻地に引っ越したくらいで、教育問題が解決するわけないだろう」

そう思われる気持ちも、痛いほどわかります。しかし、私が「戦略」と呼ぶのには、明確な3つの理由があるのです。

理由1:『比較』という呪いからの解放

私は以前、シリアという国で働いていました。そこでは、日本では考えられないような多様な価値観、多様な幸せの形がすぐ隣に存在していました。大富豪もいれば、その日を生きるのがやっとの人もいる。彼らと日々接する中で、私が叩き込まれたのは「幸せの尺度は一つではない」という、あまりにもシンプルな真実でした。

翻って、現代の日本、特に都会はどうでしょうか。偏差値、年収、タワーマンションの階数…。あらゆるものに序列がつけられ、私たちは常に誰かと自分を比較する「呪い」にかかっています。子どもたちの世界も同じです。塾のクラス、テストの順位、所属するカースト。その画一的な物差しの上で、少しでも上に這い上がろうと必死になっている。

しかし、この僻地には、その「物差し」自体が存在しません。そもそも、比べる相手がいないのです。息子が昨日より速く走れるようになったこと、昨日より上手に絵が描けるようになったこと。彼の成長を、過去の彼自身と比べることはあっても、隣の誰かと比べることはありません。この環境が、子どもが純粋に「自分の好き」を追求し、自己肯定感を育む上で、どれほど重要か計り知れません。

理由2:AI時代に必須の「非認知能力」が爆発的に伸びる

最近、「非認知能力」という言葉をよく耳にするようになりました。これは、テストの点数などで測れる「認知能力」とは違い、目標に向かって頑張る力、他の人と協力する力、感情をコントロールする力といった、いわば「人間力」のようなものです。

都会の塾で鍛えられるのは、そのほとんどが「認知能力」です。もちろん、それも重要でしょう。しかし、考えてみてください。AIが人間以上のスピードで知識を処理し、正解を導き出すこれからの時代に、本当に必要なのはどちらの能力でしょうか?

私は、答えのない問いに向き合い、自分なりの答えを創造していく「非認知能力」こそが、これからの時代を生き抜く上で決定的に重要になると確信しています。

この僻地での生活は、まさに非認知能力を鍛えるための最高のトレーニングジムです。昨日の吹雪で倒れた木をどうやって片付けるか?川の向こう岸に渡るには、どこが一番浅いか?目の前に現れた野生の鹿に、どうやって接するか?

教科書には答えのない、予測不能な出来事の連続。息子は、日々五感をフル活用し、仲間と知恵を絞り、試行錯誤を繰り返しながら、たくましい「生きる力」をその身体に刻み込んでいます。

理由3:親の「時間」という最も貴重な資源を取り戻せる

最後にして、これが最も重要な理由かもしれません。僻地への移住は、親である私たち自身が、人生で最も貴重な資源である「時間」を取り戻すための戦略でもあります。

満員電車に揺られる往復2時間の通勤、夜遅くまでの残業、週末の接待ゴルフ…。都会での生活は、私たちの時間を容赦なく奪っていきました。しかし、ここでは違います。職住近接の環境で、心に圧倒的な余裕が生まれました。

そして、親の心の余裕は、驚くほど正直に子どもに伝わります。親がイライラしていなければ、子どもも精神的に安定する。家族で一緒に食卓を囲み、今日あった出来事を笑いながら話す。そんな、当たり前のはずだった時間が、どれほど子どもの心を豊かにするか、私は今、身をもって実感しています。

もちろん、良いことばかりではない。僻地暮らしのリアル

ここまで聞くと、「僻地暮らしはバラ色だ」と思われるかもしれません。しかし、私は皆さんに嘘をつきたくない。物事には必ず光と影があります。正直に、この暮らしのデメリットもお伝えしておきましょう。

まず、圧倒的に不便です。近所に塾や習い事の選択肢は、ほぼありません。そもそも、コンビニすら車で20分かかります。Amazonがなければ生きていけません。

そして、冬の雪かきは本当に重労働です。毎朝、日の出前から1時間以上、雪と格闘する日もあります。正直、何度も腰が砕けそうになりました。

さらに、人間関係は都会よりも濃密です。良くも悪くも、地域の誰もが顔見知り。プライバシーを重視する人には、少し窮屈に感じるかもしれません。

しかし、面白いもので、これらの不便さや大変さすら、私たちは「楽しむ」という戦略で乗り越えています。店がなければ作ればいい。雪かきが大変なら、最新の除雪機に投資する。濃密な人間関係も、困ったときには助け合えるセーフティネットだと考えれば、これほど心強いことはありません。

まとめ:教育の「正解」は、あなたの足元にある

「教育迷子」になってしまう根本的な原因は、親が「正解」を自分の外に求めすぎているからではないでしょうか。

有名な先生が言うから、ベストセラー本に書いてあるから、インフルエンサーが勧めているから…。それらは、あなたにとっての「正解」ではありません。あくまで、他人の成功事例という「参考情報」に過ぎないのです。

本当の「正解」は、他の誰かが決めるものではありません。あなたとあなたの家族が、自分たちの価値観と向き合い、対話し、試行錯誤しながら、自分たちの手で作り上げていくものです。

今回ご紹介した僻地移住は、あくまで私たち家族が見つけ出した一つの「戦略」であり、全ての人に当てはまる万能薬だとは思いません。しかし、もしあなたが今、都会の教育レースに疲れ果て、先の見えない不安に押しつぶされそうになっているのなら、一度立ち止まって「撤退」という選択肢を、真剣に検討してみてはいかがでしょうか。

あなたのブルーオーシャンは、どこにありますか?

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